浅田真央 現役時代の経済効果

浅田真央さんの現役引退は、様々なメディアで放送されました。
諸説ありましたので、ここで一気に整理をしておきたいと思います。
シニアになってから浅田真央さんの出場大会を主な経済活動として算出した結果が以下の表になります。

現役期間の総額は406億円になり、競技者1人による効果としては絶大です。
年間の競技出場が最大8回でした。プロ野球なら年間140回強、Jリーグでも20試合以上あることを考えれば、わずか8回で年間40億円以上の経済波及効果を生んだ浅田真央さんのメディア価値が大きかったことがわかります。
私は大学で研究者をしているので、あいまいな計算をする事は許されません。全ての数字に関して説明できなくてはなりません。
その計算方法は、

各大会ごとに、観客数を算出し、チケット売上、観客が観戦するためにかかる交通費宿泊費などを算出。大会のTV放映権は視聴率によって変動する為、MAO増加額、スポンサーメリットの増加額を算出。
浅田真央さんの成績によって、新聞や雑誌などの掲載スペースに変動があります。スポーツ新聞一面を広告枠として購入した場合の金額を経済効果として扱い、大会ごとの新聞、雑誌への露出を算出しました。大会毎の計算をすると下記のようになります。

これは直接効果と言われるものです。
最後に波及効果を加えます。波及効果は真央さんの出場する大会を開催するために掛かった費用をカウントします。その際に「照明」や「スタッフ飲食費」「印刷費用」「警備費用」など細目を産業分類に従って分配し、総務庁が出している産業関連分析の「取引基本」と「逆行列」に従って、波及効果を算出します。これが一次効果。
「照明」や「スタッフ飲食費」「印刷費用」「警備費用」などがMOAさんの大会によって得た金額で、人件費を支払います。この支払う人件費が二次効果。この一次効果(大会運営の下請け会社の売上)と、二次効果(下請け会社スタッフへの給与)を合算したものを、経済波及効果としています。


経済効果の良し悪しは、「資本回転率」が重視されます。
例えば東京マラソンは、33億円の運営費を投じて、328億円の経済波及効果を生みました。地方再生の視点から考えれば、公共投資による経済活動が活発であることが評価されます。東京マラソンの場合はおよそ10倍、経済活動を誘発したことになります。これは体育館を作るより、短期間で効果的だと考えられています。
浅田真央さんの場合、事業費は「真央さんの所得」を基にするしかありません。
競技者としての収入は、優勝賞金(300万円程度)と出場給しかありません。多くても年間2000万円程度。浅田真央さんの場合は、多くのスポンサーがつき、CM出演も多いことからタレント収入を含めても、1億円には届かないと想像出来ます。16-17シーズンで30億円の経済効果、13-14シーズンは60億円の経済効果を生んでいますので、「資本回転率」は30倍から60倍と、桁違いに良いと言えます。
その理由は、HEROだったことです。
21世紀になってから、HEROはスポーツ界か、宇宙飛行士、ノーベル賞受賞者しかいません。
かつては、HONDAの本田さんや、SONYの井深さんなど経済界、政治家でノーベル平和賞の佐藤栄作さんなどがいました。しかし現在、木村拓哉はHEROとは呼べないですし、経済界の成功者、孫さんもHEROとは言いにくい。
しかしイチローはHEROです。
同様に浅田真央さんもHEROでした。世界を相手に戦い優勝を何度も勝ち取り、20代女性の目標となりました。国民総活躍社会のためには、必要不可欠な存在だったと思われます。ひたむきな努力、パフォーマンスの間に見せる涙や笑顔も、多くの人を共感させました。新聞の一面を浅田真央さんが飾れば、駅の売店での販売部数が伸びる。テレビの報道番組でも視聴率が伸びる。そしてフィギュアに関心の薄い人も浅田真央の名前とパフォーマンスを知ってゆくという循環を生み出しました。人々に多くの「希望」を与えるHEROであったことの尺度として、個人で生み出す経済効果の数字を使えるのではないかと考えられます。
今後プロスケーターになると報じられていますので、ファンにとっては浅田真央さんのパフォーマンスを観られる機会は増加するでしょう。競技者の間は年間8回だったものが、20回以上になる可能性もあります。またアイスショーに、荒川静香、安藤美姫、浅田真央とタレントが揃えば、競技会を観戦していたファンがアイスショーにスイッチする可能性もあります。
世界で戦い「優勝」するというHERO性は希薄化しますので、経済効果は1/3程度に留まると予想されます。
この経済効果にはタレント活動(CM出演)は加えておりません。
正確な情報の把握が困難なためです。

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